「わらしべ長者」の富を得る3つの秘訣

今日は「わらしべ長者」という成功物語から、富を得るための3つの秘訣を引き出したいと思います。

わらしべ長者」とは日本に伝わる昔話で、ある一人の貧乏人が最初に持っていたワラを物々交換を経ていくにつれて、最後には大金持ちになった話です。

以下、詳しく知りたい方のためにあらすじを引用しておきます。(知っている方は飛ばしてもらって構いません。)

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「昔、ある一人の貧乏人がいた。貧乏から何とかして逃れようと観音様に願をかけたところ、「初めに触ったものを、大事に持って旅に出ろ」とのお告げをもらった。男は観音堂から出るやいなや石につまずいて転び、偶然1本の藁しべ(藁)に手が触れた。
男はお告げ通り、その藁しべを手に持って道を進んでいった。ところが彼の顔の周りを、大きなアブが飛び回り、煩くて仕方が無い。そこで男はアブを捕まえると、藁しべの先に結び付けてやった。
すると、傍で大泣きしていた男の子がアブが結び付けられた藁しべを面白がり、欲しいと言って来る。男は観音様のお告げを信じて譲ろうとしなかったが、男の子の母親が「蜜柑と交換しよう」と申し出てきたので、藁しべを男の子に譲り、代わりに蜜柑を受け取った。
さらに歩くと、喉の渇きに苦しんでいる商人がいた。彼は男が持っていた蜜柑を欲しがり、持っていた上等な反物との交換を持ちかけてきた。男は蜜柑を譲り、反物を手に入れた。
一本の藁しべが上等な反物に代わったと喜んでいた男は、侍に出会う。その侍は愛馬が急病で倒れてしまったが、急いでいるために馬を見捨てなければならない状況にあった。侍は家来に馬の始末を命じ、先を急ぐ。男は侍の家来に反物と馬の交換を迫る。家来は反物を受け取り、そのまま侍の後を追っていく。男が水を汲んで馬に飲ませたところ、馬は元気を取り戻して立ち上がった。男は馬に乗り、旅を続けた。
道を進んでいくと、大きな屋敷に行き当たった。ちょうど旅に出かけようとしていた屋敷の主人は、男に屋敷の留守を頼み、代わりに馬を借りたいと申し出る。主人は3年以内に自分が帰ってこなかったら、この屋敷を譲ると男に言い出す。男は承諾し、主人は馬に乗って旅に出発した。
3年待っても5年待っても主人が旅から帰ってくることは無かった。こうして男は屋敷の主人となり、裕福な暮らしを手に入れることができた。」

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普通であれば、一本の藁から家まで手に入れるなど不可能です。

それでは、なぜわらしべ長者は大きな成功を手に入れることが出来たのでしょうか?

実はわらしべ長者は普通の人が持っていない三つの能力を持っていることがわかります。

1、人のニーズを把握する力

主人公は行く先々で自分が持っているものを求める人を見つけています。

ただぼんやりと歩いていても、ものを交換するということにはなりません。

きちんと周りの人間が何を求めているのかを把握しているのです。

主人公は子供が藁をほしがっていることや、長く旅をしている人が喉を潤せるものをほしがっていること、これから旅に出る人が馬をほしがっていること、をきちんと理解しています。

相手が心から求めているものを渡すからこそ、与えたもの以上の価値のあるものが帰ってくるのです。

他人のニーズを把握していることが主人公が物々交換によって富を得る基礎になっています。

2、行動力

人のニーズがわかっていても、実際に行動に出なければ物々交換には発展しません。

私たちの周りにもここで怖がって実際に相手に働きかけられない人も多いのではないでしょうか?

主人公は決して身分が高いわけではないのにもかかわらず、侍やお金持ちに積極的に物々交換を申し出ます。

この行動力があったからこそ主人公は結果を出すことが出来たのでしょう。

3、富を受け取る準備

そして、最後に富を素直に受け取る必要があります。

もらうだけなのだからそんなの簡単じゃないかと考えられる人もいるかもしれません。

ところが、これは意外とすんなり出来ることではないのです。

想像してみて下さい。

私たちが旅先で見るからにお金持ちの人から、

「あなたが持っている服を私のダイアモンドの指輪と交換して欲しい。」

と言われたらどうするでしょうか?

すんなりダイアモンドの指輪を受け取れるでしょうか?

だまされているんじゃないか、と思う方もいれば、「自分にはもったいない」と思う人もいるかもしれません。

このように、自分に思いがけない幸運が訪れた時に、その幸運を手にすることが出来ない人もいるのです。

主人公が長者になれたのは、最後に富を素直に受け取ることが出来たからなのです。


たとえ、今持っているものが藁でなくても、私たちは様々なものを持っていて、人と交換することが出来ます。

私たちはわらしべ長者よりもはるかに富を得る確率は高いのです。

さっそく試しにだれかと物々交換をしてみるのも良いのではないでしょうか?

それでは、みなさんが望むだけの富を手にすることを願っています。